ディーラー車検ってなんでこんなに高いの?
よくこんな声を聞きますね。
はい、その通り高いです。
ディーラー車検は、整備工場、車検業者の
中でも1番と言っていい程高いです。
車検というのは、どこでするのかによって
かかってくる費用がまったく違います。
ディーラーでしか車検を受けた事のない
方は、
- 「ディーラー車は高いが信頼性があるので安心して任せられる」
- カー用品店や民間工場はなんか信用できない
- 個人でやってる車屋なんてもってのほか
- 昔からの付き合いがあるから
- 本当はもっと車検費用抑えたい
と感じられている方もいらっしゃると
思います。
この記事ではそんな方に向けて、
ディーラーで整備士、サービスフロントを
経験した私が、正直に思う所を
お話します。
ディーラー車検についてや、費用の仕組み
車検費用の抑え方についてを解説します。
ディーラー車検が高い理由
では、まずはなぜディーラー車検が高いのか
理由は以下です。
- 車検基本料金、代行手数料が高い
- 作業毎の工賃も高い
- 純正部品を使用している
車検基本料金、代行手数料が高い
まずディーラーの車検基本料金と代行手数料
が高いです。
車検基本料金とは点検費用、整備費用を
含めた金額で、特に決まりはないので同じ車
でも依頼する業者によって料金が変わります。
代行手数料とはユーザー車検の際に行う
「手続き」「車の移動」「点検」といった
作業を、代行して車検証の更新、申請する
のに業者に支払う手数料のことです。
車検基本料金と代行手数料の相場
業者別の相場を以下にまとめました。
◆車検基本料金の相場
正規ディーラー | ¥20,000~¥60,000 |
民間工場 | ¥15,000~¥20,000 |
車検専門店 ガソリンスタンド | ¥10,000程度 |
◆代行手数料の相場
正規ディーラー | ¥15,000~¥25,000 |
民間工場 | ¥10,000程度 |
車検専門店 ガソリンスタンド | ¥5,000程度 |
車検基本料金ですでに数万円の差がでます。
理由としてはメーカー別に専門的な知識が
ある為とやはりディーラーで車検を受ける
という事はそれなりのブランド力と長年
の「ディーラー車検であれば安心」という
部分だと思います。
が、しかし
ディーラー車検が安心という点については
落とし穴もありますのであとで当記事で
解説します。
ディーラーで働いた経験のある
私だからこそ言える事もあります。
作業毎の工賃も高い
基本料金も高ければ、工賃もやはり高い
のがディーラーです。
工賃(レバーレート)とは、メカニックが
1時間作業した場合の費用です。
作業別に
「基本工賃時間」というのが決められており
メーカー、車種毎に時間が決められて
います。
この工賃(レバーレート)が整備工場に
よって違ってきます。
これはお店により自由に決められるので、
費用は様々です。
おおよその目安は以下です。
- ディーラー 1時間あたり¥10,000~¥16,000
- 民間工場その他 1時間あたり¥6,000~¥8,000
作業1つ1つにも時間を決められて
ます。同じ国家整備士が作業しても
お店によって金額に差がでます。
純正部品を使用している
あとは使用する部品の違いです。
ディーラーの場合はメーカーと一番近い
存在で、新車の販売も行っている事もあり
基本的には純正部品のみを取り扱っています。
ディーラーとは対照的に民間工場や
カー用品店、車検専門店は縛りはないので、
純正部品以外にも市販の部品(社外品)
の部品も積極的に使用している所が多く、
社外品は純正部品に比べて必ずしもという
訳ではないですが、費用が安いので、
費用を抑えたい時には選択肢があるので
エンジン関係やブレーキ等走行に支障を
きたす部分(オイルフィルター、ブレーキ等)
は純正、それ以外に関しては、
社外品(エアコンフィルター等)
工夫して抑える事も可能という訳です。
その社外品に関してもも昨今は品質も
かなり良くなってきてます。
特に純正部品の
OEMパーツ(純正同等の社外品)も
ありますし、パーツについては
サービスフロントが熟知しているので、
どんどん相談すれば良いと思います。
結果、車検代が20万円を超える事も
以上の結果から、走行距離が多く、
年式も古くなってくると、消耗品だけでなく
その他部品も故障し交換が必要になって
きます。その結果、車検代の総額が20万円を
超える事も有ります。
年数、走行距離別にまとめました。
年数、距離別に消耗品関係とその他の
故障しやすい部分(高額修理のみを抜粋)
◆消耗品(普通車1.5Lクラス)
- バッテリー(¥30,000~)
- タイヤ(タイヤ4本交換17in 約¥70,000~)
- スパークプラグ(4本交換¥20,000~)
- オートマオイル(¥25,000~)
◆消耗品以外(普通車1.5Lクラス)
- ウォーターポンプ(¥30,000~)
- ドライブシャフトブーツ交換(¥20,000~)
- フューエルポンプ(¥30,000~)
- スタビリンクロッド(¥20,000~)
この費用プラス車検基本料金、代行手数料
法定費用(重量税、自賠責、印紙代)が
加算されますので、20万円は普通に
あっさりと超えていったりします。
「費用が高い」以外のデメリットは?
では、費用が高い以外でのデメリットに
ついてもお答えします。
代表的なよく聞く声を4つ選びました。
◆デメリット
- 予約が取りづらい。日によって代車がない場合もある。
- 民間工場や車検専門店に比べ日数がかかる。
- ディーラーで車検を受けても故障する時は故障します。
- 必ずしもディーラーで車検をしたから「安心」ではない。
予約が取りづらい。日によって代車がない場合もある。
民間工場や車検専門店に比べ日数がかかる。
日数もそれなりにかかりますね。
ディーラー車検で車を預ける日数ですが、
民間工場や車検専門店よりも長いです。
その理由としては、日常業務は車検以外でも
よくディーラーで車検を受けて頂いたお客様に「車検を受けたのに故障した」と言われる
事があります。
車検は現状故障している部分がないか、
故障の履歴がテスターで入ってないか。
現状水漏れやオイル漏れ、足回りの
ガタはないか等はしっかり点検して
ますが、それでも車検を受けて、
数日後に故障したり、不具合で警告灯
が点灯したりする事はあります。
こちらの確認不足で案内していないので
あればこちらの責任ですが、
正直、今後どの部品が故障するかなんて
誰にもわかりません。
ディーラーで車検を受けたからと言って
故障はしない。という事でなく、
12か月法定点検、一般修理、用品取付
新車、中古車の納車整備等、仕事は
山積みです。
それプラス、当日新規で予約なしで来店
されたお客様の故障や急な対応等を
していると車検に手を付ける事が
なかなかできません。
理由としては、お客様の来店や入庫が
多く混雑するのが常に予想されるので、
日数を多めにもらっている。
といった感じです。
車検業者別に車検日数の目安を
まとめました↓↓
ディーラー | 2日~最長1週間 |
民間工場 | 2日~3日 |
車検専門店 ガソリンスタンド | 当日返し 長くても翌日 |
ディーラーで車検を受けても故障する時は故障します。
まずは希望の日程に予約が一杯で埋まっており、
自分の希望の日程で予約が取りづらい傾向に
あります。
車検は、車検満了日の1ケ月前から受けますが、
ディーラーで予約を取る際は、満了日の1ヶ月
前に直接電話して予約したとしても、
予約は取れるが、希望の日程で取れない
可能性が高いです。
特に大型ディーラー店舗で日々忙しい店舗で
あれば、なおさらです。
さらに代車も出してほしい。となると、
もうほぼ不可能と思っていた方が良いです。
ディーラーでの車検予約で希望の日時、
代車が必要であれば、とにかく早めに
予約を入れておいた方が良いです。
予約だけ取っておいて、やっぱりやめて
ディーラー以外の所で車検を受ける。
という方法でも良いかと思います。
キャンセル料は基本的にはかからない
と思いますが、その辺はディーラー
を運営している会社によって方針
が違うので事前に確認しましょう。
どこで受けても、どれだけ車検にお金
がかかったとしても、
故障する時は関係なく故障します。
という事です。
必ずしもディーラーで車検したら「安心」ではない。
車検はディーラーにだしてると「安心」
という部分についてですが、
確かにディーラーメカニックは
専門的な知識があり、研修を受け
社内メーカー資格も保有している
メカニックが整備、点検しています。
しかし必ず優秀なメカニックが整備
しているかというとそうではありません。
中には普通にアルバイトの子や新人整備士
が普通に作業してたりもするのが現状。
そもそもキャリアを積んだ優秀な
メカニックは整備ではなく、故障診断
に仕事が当てられ、作業は若い子
に任せるといった傾向もあります。
分解整備を伴う作業または重整備
(時間のかかる作業)等はもちろんある程度
経験と信頼を得ているメカニックが整備
しますが、点検整備、車検整備等の
消耗品交換作業
(オイル、ワイパー、バッテリー、タイヤ等)
であれば比較的若い新人メカや、
アルバイトの子が手を付けている事
もあります。
メカニックには指名というのがないので、
その日のスケジュールによって
仕事が振り分けられます。
なのでディーラーで車検してるが、
中で整備しているメカニックのレベル
は民間工場や車検専門店のメカニック
とレベル的に、突出する程大きな差はない。
と思います。
ディーラー車検のメリットは?
先にデメリットからお話しました。
では、メリットは一体何なのか?
なぜこんなに費用が高いのにみんな
ディーラー車検を好むのか?
私が思うディーラー車検のメリットを
まとめました。
◆メリット
- 専門知識がある為車種別のクセ(故障しやすい部分)を理解している。
- 整備以外のサービス(無料洗車、自宅まで納車、引き取り)が充実している店が多い。
- 故障の際は、連絡すれば最短時間で解決できる。
- 保証、リコール作業を同時に受けられる
専門知識がある為車種別のクセ(故障しやすい部分)を理解している。
車検や点検の際、見積をするのに、
メーカー指定の診断機でテスター診断をしたり
下回り、エンジンルームをチェックしますが、
その際に車種別に色々なクセがあります。
この車種はウォーターポンプからよく
水漏れする。やテスター診断して、
異常コードが検出されていると、
どこのセンサーが故障している。等
何台も同じ車種を点検してきているので、
経験と知識で解決は早いです。
そういった意味では不具合の早期発見に
繋がると思います。
車種別の目の付け所は他とは違いますので
ディーラー車検のメリットだと思います。
整備以外のサービス(無料洗車、自宅まで納車、引き取り、代車)が充実している店が多い。
ディーラー車検をうけると、水洗い洗車や
室内清掃、ご自宅まで納車、引き取り
車検中の代車等のサービスが割と無料
だったりもします。
昨今では、代車費用、納車引取を1部有料で
行っているディーラーもありますが、
まだまだ浸透しておらず、
まだまだお客様第一の商売なので、
お願いされると無料でできたりもします。
故障の際は、連絡すれば最短時間で解決できる。
車を運転している際、急にエンジン不調が
発生した場合や、警告灯が点灯した場合は
ディーラーに電話すると、あっさりと
解決したりします。
電話を受けるのは、おそらくメカニック
ではなく、元メカニックで経験豊富な
サービスアドバイザーが適格にアドバイス
してくれます。
これは車検を受けていなくても、電話すれば
誰であろうと対応してもらえますが、
車検等、1度でもそのディーラーに入庫
してると、車の情報が全て管理されてます
ので、話が早いという訳です。
保証、リコール作業を同時に受けられる
新車にはメーカー保証という物が付いており、
一般保証(電気系統類等)は3年6万キロ、
特別保証(エンジンミッション関係)は
5年10万キロが付いてます。
車検を受ける際に、同時に予防整備で保証で
交換できる部分があればもちろん無償で
車検と同時に交換してもらえたりします。
リコール作業も車検と一緒にできます。
ディーラー以外の業者で車検すると
リコール作業ができない為、りこーる
作業は必ずディーラーで行わないと
いけません。
なので、リコール対象の場合は、先に
車検を通してからじゃないと、内容に
よっては車検が通らない事もあります。
その辺もディーラーであれば、車検と
同時進行でできますので、
2度手間にならずスムーズに車検が
できます。
車検費用を抑えるには
結局の所、どこで車検するのがおすすめ
なの?となりますよね。
私が思うに、2回目の車検(5年目)くらい
までは、ディーラーでなくても問題ないと
思います。
5年目くらいまでは比較的故障も少なく、
消耗品のタイヤやバッテリーが交換必要
になるくらいで、エンジンやミッション
を分解したりはあまりしません。
なので、2回目(5円目)車検までは
ディーラー以外で受けて、3回目以降は
ディーラーか民間の整備工場へ依頼
すれば良いのでは?と私は思います。
費用を抑えるには「楽天car車検」がおすすめ
「楽天Car車検」は知ってますか?
楽天car車検という名前の整備工場がある訳
ではございません。
全国の加盟店約5,000店から近くの
最寄りの車検工場を探し、
車検の予約ができるサイトの事です。
そんな事しなくても直接予約を取れば
いいんじゃない?と疑問になりますが、
楽天car車検を使えば、
実際ポイントが貯まる事や、他との費用
の差、無料事前見積などで比較できるので、
かなりお得です。
楽天car車検については、別の記事に
書きましたので、少しでも気になった
方は、ご覧ください↓↓
この記事のまとめ
今回のまとめです。
いかかでしたか?
車検は車を購入したお店に任せるという方
が多いです。
ただ、ディーラーだとどうしても費用に
大きな差が生まれます。
同じ内容なのに、ディーラーだと普通に
数万円違ったりするんです。
車検を賢く受けて、利用できる所はどんどん
使いましょう。数万円浮くと、おいしいご飯
や好きな趣味にあてれますよ。
ディーラーだから安心という時代なのは、
もう昔の話です。今では評判の良い
車検業者も多く、高品質で安く車検を
受けることができます。
車検が高いと感じたのであれば、
楽天car車検のサイトで金額や口コミを
比較して自分にあった車検業者を
見つけましょう。
⇩楽天car車検はこちら⇩
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