今回はトヨタプリウスZVW-30のエアコンが故障した時にエンジン不調を起こってしまう理由
を解説していきます。僕もプリウスを修理するまでは知らなかったエンジン不調についてまとめました。
エアコンがONになっている時に急にドドドドとエンジン不調が起きてエンストしそうになる事があります。
エアコンをOFFにするとエンジン不調が収まり正常に戻ります。そこでまずはエアコンのガス圧を計ってみる
事にしました。
早速マニホールドゲージを繋げてエアコンON時のエアコンガス圧力を見てみました。
画像を見てお分かりのようにエアコンON時でガス圧が低圧側高圧側共に同じ圧力になっています。
数値的に考えるとエアコンのコンプレッサーが圧縮していない事が判断できます。
プリウスのエアコンは通常のガソリン車と違いベルト駆動ではなく高電圧の電動コンプレッサーになります。
ハイブリッドの場合はエンジン停止時間も長い為停止中でもエアコンが効くように電動のコンプレッサー
が採用されております。
そこで、「エンジンとは直接関係のないエアコン系統の故障なのになんでエンジン不調になるの?」
という疑問を持つお客様もいらっしゃいます。
車両情報
・車種 トヨタ プリウス ・型式 ZVW-30 ・エンジン型式 2ZR-FXE
・走行距離 12万キロ ・不具合内容 エアコン効き不良
ちなみにエアコンの圧力を計るマニホールドゲージはガソリン車と違いハイブリッド車専用のマニホールドゲージを使用して
エアコンガスの圧力を測定します。
誤ってガソリン車用のマニホールドゲージを使用するとゲージ内のオイルが混じってコンプレッサーが故障したりエンジン不調を
起きる可能性があります。(;’∀’)
たまにガソリンスタンド等でエアコンガス圧のチェックをしてもらってエンジン不調を起こす等はよくあります(;’∀’)
ハイブリッド車には専用のゲージを使用しましょう。
↓↓ハイブリッド車用のマニホールドゲージはこちら↓↓↓↓
エアコンが効かなくなってからエンジン不調に・・・
ハイブリッド車とは通常のガソリン車と違い、モーター走行を可能にしたモデルの事であり
その中でもトヨタプリウスはハイブリッド車の代表格です。
モーター走行を可能にした車なので、通常の車よりもかなり高電圧の電気を使用してます。
その特徴から、エアコン配管内に流れるエアコンガスとは別に配管内を循環しているオイル(コンプレッサーオイル)があります。
エアコン装置から電気が逃げないように、POEオイルという絶縁性の高い専用のオイルが使われています。
ハイブリッド車用エアコン用オイル
↓↓POEオイルはこちら↓↓
もし、通常のガソリン車に使われているエアコン用のオイル(PAGオイル)を使用すれば、
当然コンプレッサーオイルの粘度も全く違い、絶縁不足となる為エアコン装置から電気がリークして逃げてしまうおそれがあります。
その他もガス量が少ない場合やコンプレッサーの故障時にもエンジン不調を起こしやすい傾向にあります。
今回はコンプレッサーの故障によりエンジン不調が発生しました。
具体的には、プリウスのガソリンエンジンモードで走行する際、エアコン装置から電気がリークして、
点火系統スパークプラグ関連で不具合を引き起こし、適切な点火ができないためエンジン不調が発生します。
そのような場合、エンジンをかけた際にドドドド・・という症状で振動をともなったエンジン不調になり、
そのままエンストしたりする事が多いです。
エアコンをOFFにするとエンジン不調が収まりますので、不具合の特定判断はしやすいです。
今回のケースはコンプレッサーの圧縮不良にエアコンも全く効かず、エンジン不調も発生しましたので
エアコンのコンプレッサーを交換します。
エアコンコンプレッサーの交換費用は?
ハイブリッド車なので純正新品となると工賃含めて14~16万程といった所だと思います。
さすがに高すぎるのでやはりリビルト品又は中古品にて交換する事をおすすめします。
新品に交換する半分程の値段で交換できます。
ハイブリッド車のコンプレッサー交換は高電圧部位になりますので自分で交換してはいけません。
しっかりと技術講習を受けたメカニックに依頼するかディーラーに依頼するのが一番です。
電動コンプレッサー交換
今回は中古品にて交換しました。画像左が電動エアコンコンプレッサーになります。
ハイブリッド車なので、高電圧をシャットダウンする為のサービスプラグを抜いてから作業します。
作業自体は比較的簡単でインテークパイプを外すと電動コンプレッサーが見えてきます。
ベルトも付いてないのでコネクター、取付ボルトを外すと車両から外れます。
右側の画像はコンプレッサーを外した状態です。
エアコンの故障原因はコンプレッサーだけでなく理由は様々です。同時に交換できる物は一緒に交換
しておいた方が良いです。画像は「ドライヤー」という部品でエアコン配管内の汚れや水分を取り除く
フィルターみたいな物で、汚れや鉄粉がたまるので、同時交換必須です。
汚れて詰まると配管内のガスが詰まりエアコン不具合になる前に交換しましょう。
おわり
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