今回はトヨタ プリウス【ZVW-40】のハイブリッドバッテリーを交換しました。
最近かなり多くなってきたこのトヨタハイブリッド車のハイブリッドバッテリー交換作業。
感覚的には走行距離が約15万キロ辺りを超えてくるとハイブリッドバッテリーが怪しくなってきます。
という事で今回はプリウスαのハイブリッドバッテリーを交換しましたので、
その様子を記事にしました。
車両情報
・トヨタ プリウスα ・型式 ZVW-40 ・不具合内容 ハイブリッドシステム警告 エンジンチェックランプ点灯
作業内容 ハイブリッドバッテリー交換
メーター内エンジン警告 ハイブリッドシステム警告 点灯
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エンジンを始動すると、メーター内にエンジンマークの警告灯が点灯し、
ハイブリッドシステムの警告が表示されます
テスター診断機にて故障コードの確認を行います。
故障コード P0A80-123 電池内部異常
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テスターにて確認すると、故障コード P0A80-123 電池内部異常が検出されました。
故障コードが入力されるには、故障コードの入力条件が2つあります。
①電池の内部異常で、ハイブリッドバッテリー内部の各ブロック間の
電圧差が基準値以上のとき
②2トリップ検出
①は単純にはバッテリー内部の各ブロック間に電圧差がでると
異常を検知します。これの主な原因は単純に劣化である場合がほとんどです。
ハイブリッドバッテリーは主にモーター駆動に電力を使いますので、
ハイブリッドバッテリー内部ブロックの内の1つの電圧が下がると走行に
支障がでる可能性がありますので、警告灯を点灯させます。
②の2トリップ検出とは
1トリップがエンジンOFFの状態からイグニッションONまたは、
エンジン始動までの状態を1トリップといいます。
なので、2トリップは、1回エンジンを掛けた状態で不具合が発生しても、
チェックランプが点灯せず、2回めにエンジンを掛けたときに、
同じ不具合が発生したら、警告灯を点灯させ、ダイアグコードが
入力されるようになります。
もし、仮に1トリップだけで、ダイアグコードが入力し警告灯が点灯すると、
電圧の一時的な変動などの不具合ではない場合にも警告灯が点灯してしまい、
判断しづらく、余計な心配をかけますので、確実性を得るためにも、
2回連続で入力するとコンピューターが判断し、警告灯を点灯させます。
ハイブリッドバッテリー&ボルテージセンサー交換
ここで安易にハイブリッドバッテリー交換ではなくもう1つ可能性的に、
ボルテージセンサーというハイブリッドバッテリーのブロック缶の電圧を監視している
ボルテージセンサー。
これが故障してても同じ故障コード P0A80-123 電池内部異常が入力されます。
大体9割型ハイブリッドバッテリーの交換で解消はしますが、
稀にボルテージセンサーが悪かったパターンもあります。
ボルテージセンサーはハイブリッドバッテリー内部に有りますので、
不安な方は、ハイブリッドバッテリーとボルテージセンサーの両方をセット交換しましょう。
ハイブリッドバッテリー交換
まずハイブリッドバッテリーの交換は高電圧部位の修理になりますので、
低電圧の取得が必要です。
高電圧作業になりますので、ハイブリッドバッテリー交換作業は絶縁手袋を使用して作業します。
ハイブリッドバッテリーの交換作業は、必ず専門知識持ったプロに依頼しましょう。
補機バッテリーマイナス端子、サービスプラグ取り外し
まずはトランク内にある補機バッテリーマイナス端子を切り離します。
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作業は全てトランクから行います。
補機バッテリーはトランクの右側に有り、ボードを外して行きます。
丸印の補機バッテリーマイナス端子を取り外します。
次にサービスプラグを取り外す為にトランクボードを外していきます。
![](https://bokuno-seibikirokubo.com/wp-content/uploads/2022/04/IMG_6152-800x1067.jpg)
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外していくとハイブリッドバッテリが有ります。
まずは、サービスプラグというオレンジ色のプラグを取り外します。
サービスプラグは、ハイブリッドバッテリーから各シムテムの
電源をシャットダウンする為のブレーカーのような物。
サービスプラグを取り外すことで、物理的にハイブリッドシステムの回路を遮断します。
基本的にはハイブリッドバッテリー本体についています。プリウスは全てハイブリッドバッテリー本体
に取り付けられています。
![](https://bokuno-seibikirokubo.com/wp-content/uploads/2022/04/IMG_6159-800x1067.jpg)
![](https://bokuno-seibikirokubo.com/wp-content/uploads/2022/04/IMG_6175.jpg)
![](https://bokuno-seibikirokubo.com/wp-content/uploads/2022/04/IMG_6176.jpg)
画像の順でサービスプラグを取り外します。
10分間そのまま放置します。
10分後、エンジンルームにあるインバーターのカバーを外し、
パワーコントローラーユニットの電圧を残電圧を測定します。
電圧が0V点検れば交換作業着工です。
ハイブリッドバッテリー交換
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各部ダクト類、クーリングファンモーターを取り外していきます。
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各部品とハーネス類を取り外して車両から降ろすのは1人だと
かなり重たいです。
バンパーに傷が入らないように毛布や厚めのシートを引くと安心です。
2人以上で降ろせればベストです。
![](https://bokuno-seibikirokubo.com/wp-content/uploads/2022/04/IMG_6162-800x600.jpg)
組み付けは取り外しと逆の手順で取り外していきます。
プリウスα(ZVW40)
⇩ハイブリッドバッテリーはこちら⇩
バッテリー取外し後の設定
バッテリーを交換するとパワーウインドウのオート機能の復帰作業、それぞれの復帰作業が必要になる場合があります。
又、純正ナビの場合は1度バッテリーをキャンセルするとナビにロックがかかり、
操作ができなくなります。
パスワードがわからない場合は、正規ディーラーにて解除が必要(有料)に
なります。
①パワーウインドウリセット
パワーウインドウのスイッチを一番上に上げた状態まで上げ、そのまま5秒程押し続ける事で
復帰します。
②時計の調整
時計がGPS補正でない場合は時計の調整が必要です。
③バックカメラガイド線リセット
トヨタ純正のバックカメラガステアリングガイド付きの場合は設定が必要です。
新しい車へのせかえられましたか?でいいえを選択します。
次にシステム初期化中と出てきたら、ハンドルを左にいっぱい切ってそのまま右にいっぱい
切ります。ガイド線が正常に表示されたらリセット完了です。
他にもハイブリッド車に関しての記事を書いています。
↓↓ハイブリッド車の補機バッテリーの交換方法についても他の記事で解説してます↓↓
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